イチョウの葉も半分以上堕ちた、冬の始まり。
一年で一番遠くまで見透しの利く、凍てつく空。
煙草を吸うオレに集まる、ハトの群れ6羽。
水分補給がうまくされていない、ヒビ割れ寸前の砂漠肌。
新宿南の定点から見る、無機質高層ビルの光彩。
LEDが異形を成して絡みつく、不光合成の植え込み。
片方ずつ手袋を外して並んで歩く、「世界に2人だけ」らしい恋人たち。
宝くじ売り場に仏頂面で並ぶ、「それが使命」の老人たち。
風と好奇に挑みながら決して翻らない、魔術師女子高生のスカート。
「あったかい」缶コーヒーは飲みものじゃなく、火傷させるための凶器。
店の忘年会をいくつ呼び込めたか競いあう、金髪と銀髪の傀儡たち。
今日も、なんでもない日常がオレの眼に入ってくる。
刹那。
ハトの群れが何のプレリュードもなく、
一斉にオレの前から飛び立った。
そのとき悟った。
そうか。そういうことか。
「ニコラウスの煙突」とか、
「ルドルフのソリ」とか、
「メリーの鐘」とか、
「ゴールドセイントの聖衣」とか、
全部オレがぶっ壊す。
ロックンロールは生きている。
確かにオレの中に。
一年で一番遠くまで見透しの利く、凍てつく空。
煙草を吸うオレに集まる、ハトの群れ6羽。
水分補給がうまくされていない、ヒビ割れ寸前の砂漠肌。
新宿南の定点から見る、無機質高層ビルの光彩。
LEDが異形を成して絡みつく、不光合成の植え込み。
片方ずつ手袋を外して並んで歩く、「世界に2人だけ」らしい恋人たち。
宝くじ売り場に仏頂面で並ぶ、「それが使命」の老人たち。
風と好奇に挑みながら決して翻らない、魔術師女子高生のスカート。
「あったかい」缶コーヒーは飲みものじゃなく、火傷させるための凶器。
店の忘年会をいくつ呼び込めたか競いあう、金髪と銀髪の傀儡たち。
今日も、なんでもない日常がオレの眼に入ってくる。
刹那。
ハトの群れが何のプレリュードもなく、
一斉にオレの前から飛び立った。
そのとき悟った。
そうか。そういうことか。
「ニコラウスの煙突」とか、
「ルドルフのソリ」とか、
「メリーの鐘」とか、
「ゴールドセイントの聖衣」とか、
全部オレがぶっ壊す。
ロックンロールは生きている。
確かにオレの中に。